<防災・災害>東京は津波より高潮の被害が大きい

タイトル_東京の津波と高潮被害

東京の高潮被害まとめ

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東京都における高潮と津波の被害を比べる

先日、東京都から「最大規模の高潮が発生した場合に浸水が想定される区域を示した図」というものが公表されました。
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/03/30/03.html

この発表をみて驚きました。東京では津波よりも高潮の方が、浸水する地域が広く、水の深さも深い。つまり被害も大きいということです。

下に津波の場合の浸水高さと浸水域を比較してみました。
すると、
<津波の場合>
浸水する場所は中央区や大田区を中心に湾岸の一部の地域に限定され、津波高が2.5m、浸水深さが50cm程度

<高潮の場合>
浸水する場所は
・中央区、墨田区、江東区、江戸川区、葛飾区のほぼ全域
・港区、品川区、大田区の山手線より東側
・足立区、荒川区、北区、台東区、板橋区の石神井川・隅田川流域
・千代田区・文京区・新宿区・目黒区
最大深さ10mと想定されています…

東京_津波_高潮による浸水被害

上の図はそれぞれ東京都が作成した「首都直下地震等による東京の被害想定-概要版-」と「高潮浸水想定区域図(浸水深)」で、津波や高潮がどれだけ陸地に浸水するかを表した図を並べて見ました。

すると津波の場合は、
一部の河川(運河)の行き止まりで2mから2.5mの津波が予想されるのに対して、
高潮は、中央区、墨田区、江東区、江戸川区、葛飾区のほぼ全域。特に墨田区と江東区の東側(荒川沿い)では最大10m近く浸水することになります。
また、日本のビジネスや政治の中心である都心3区(千代田区、港区、中央区)でも、数m単位の浸水が予想されています。結果、交通機関をはじめ大きな被害が出ることは容易に想像できます。

では、高潮とは一体何なのか?どのようにして高潮は発生するのか?その原因と東京都で想定される具体的な被害をまとめます。

高潮の定義と発生する原因

高潮の定義

台風や発達した低気圧が通過するとき、海水面(潮位)が大きく上昇することを「高潮」といいます。

高潮の発生する原因

以下の2点の理由で高潮は発生します。
・気圧の低下による海面(水面)の吸い上げ効果
・沖からの風による護岸面への吹き寄せ効果

<気圧低下による吸い上げ効果>
台風や低気圧の中心気圧は周辺より低いため、周囲の空気は海面をおしつけ、中心付近の空気が海面を吸い上げるようになる結果、海面が上昇します。
高潮の発生する原因

<風による吹き寄せ効果>
台風に伴う強い風が沖から海岸に向かって吹くと、海水は海岸に吹き寄せられ、海岸付近の海面が異常に上昇します。
高潮の発生する原因_2吹き寄せ効果
<参考:国土交通省の資料より>
http://www.mlit.go.jp/river/pamphlet_jirei/kaigan/kaigandukuri/takashio/1mecha/01-2.htm

東京都が想定する高潮の被害まとめ

浸水が想定される区:17区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、墨田区、江東区、品川区、目黒区、大田区、北区、荒川区、板橋区、足立区、葛飾区、江戸川区)
想定されていない区は、渋谷区、豊島区、世田谷区、杉並区、中野区、練馬区のみ

浸水が想定される区域の面積:約212平方キロメートル(東京ドームにして約4534個分)

浸水が想定される区域内の人口:約395万人(昼間)(ほぼ大阪府と京都府を合わせた人口全部)

想定される最大の浸水の深さ:約10メートル2階建住宅が完全に浸水、マンションでは3階まで浸水で使えなくなります)

浸水が継続する時間:1週間以上(排水が完了するまで継続)
→被害が広範囲ですので、数日間陸の孤島になりそうなところも多そうです。マンションとかでも最低限の備蓄は必須です。

備蓄品といえば水を入れるだけで食べられるアルファ米。お水でもまあまあ美味しいですが、できればお湯がベストです。



高潮想定の前提と注意点

最後に、この東京都が作成した想定は
想定し得る最大規模の高潮による氾濫が発生した場合を表示したしています。複数のケースでシミュレーションを実施し、それらの結果から、各地点において最大となる深さや最長となる継続時間を表示しています。

具体的には
・高潮の影響が極めて大きくなる台風を想定していること
・想定する台風の中心気圧は、日本に上陸した最大規模の台風である室戸台風(昭和9年) を基本とし、910hPa としていること
・河川における洪水を見込んでいること
・堤防等の決壊を想定していること
・排水施設の機能不全等を考慮していること

<参考資料>
想定し得る最大規模の高潮による浸水想定区域図を作成しました:東京都報道資料
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/03/30/03.html
首都直下地震等による東京の被害想定(―概要版―):東京都作成のPDF資料
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/000/401/assumption_h24outline.pdf

 

 

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